ErgoDox EZ - 試行錯誤したWindowsでの活用事例と設定の紹介
ErgoDox の紹介記事は、多くがプログラミングを行うエンジニアたちによって書かれています。 本稿では珍しく、事務用途を絡め Windows で利用した場合の情報を共有します。
状況・背景
- ErgoDox EZ を7月に購入、使い始めて5ヶ月ほど経った
- 写真には写ってないけどマウスも使ってます
- Windows on 職場
- よく使うアプリ
- Outlook でメール
- Excel でいろいろ
- PowerPoint でプレゼン資料
- Photoshop で画像加工
- Cmder でシェル操作
- Webブラウザ
- フロントエンド開発は隣のMac
- 自宅でもMacなので脳はこっちの方が慣れてる
- サーバサイド開発はWindows
- 別マシンでEclipse、ErgoDox利用対象外
効果
Before | After |
---|---|
机の真ん中を使いたい | 机の真ん中が使える |
健康 | 姿勢改善 |
職場での話題作り | 一時的に自席がアトラクション化 |
他人も自席PCをいじれる | 自分しかいじれない(後述) |
方針と設定
- USキーボード配列
- Mac風の英数/かな切替
- 左親指で英数、右親指でかな入力のアレ
- Mac風のカーソル移動
control + F
で右、control + N
で下、みたいなやつ- アドレスバー候補選択でよく使う
- Mac風の左親指
設定のお役立ち情報
- Windowsの変換・無変換キーでIMEの有効無効をMac風に操作する | karakaram-blog
F13
、F14
に割り当てることで英数/かな切替を実現KC_HENK
、KC_MHEN
を使う方法もあるようですが、現状これで動いてます。
キーマップカスタマイズで得られた知見
- 使えるキーが多そうに見えて意外と少ない
- ふつうのキーボードの最上段、ファンクションキーの列がない
- ライトなカスタムキーマップならMacで使った方が有用
- ふつうのキーボードの最上段、ファンクションキーの列がない
- 文字入力と移動を同じレイヤーに詰め込もうとすると破綻する
- だんだんとレイヤー切替が面倒になってこれを試みた
- 右下のキーに矢印を配置したりしてスラッシュが打てないとか
- レイヤー切り替えをするということは、指一本を犠牲にするということ
- レイヤー移動
TO(layer, when)
の多用ダメ。 - 英数/かな切替の件と同様、状態を気にするようになると脳に負担がかかる
- それつまり指一本使って一時的にレイヤー切替するということ
MO(layer)
の活用がオススメ
- それを受けてカーソル移動用のレイヤーを作成、これが大活躍
- ただし
Ctrl
、Alt
、Shift
を多用する操作で脳に負担がかかる- 具体的には
Alt + 矢印
、Ctrl + Shift + 矢印
GUI
、MEH
あたりを使うと解決しそうだけど、Excel だとその一連の操作中にCtrl
・Shift
を部分的に抜いたりするので微妙かも
- 具体的には
- レイヤー移動
- テンキー入力はやっぱり慣れない
- テンキーを配置したがイマイチどの段がどれか謎になる
- やはりあの形が素晴らしいのか → 外付けで買えばよいのでは → 負けた感
F1
〜F12
の並びが1
〜10
と一致してなくてつらい- キレイに並べようとするとこうなりがち
- レイヤー切替で
7
キー →F7
キーではないので脳が混乱(ふつうのキーボードでも位置違うけど) - これは鍛錬が足りないだけかも
- タップ or 長押しキーの注意事項(
CTL_T(kc)
とか)Ctrl
キーとのコンビネーションが速すぎると長押し判定されずタイピングの妨げになる- しきい値の設定がありそうで軽く調べたけどわからなかった
- キーマップカスタマイズが面倒になってきた
- はじめのうちは試行錯誤するため常にファームウェア書換する状態にある
- だんだんと定まってくると片付け&整理してしまい、書き換えがだるくなる
- Wercker の自動ビルドもやってみたがローカルのほうが速いので使わなくなった
- マウスレイヤー
- キーボードから一応マウスも操作できるが、活用できていない
- クリックキーは使うことがある、便利
OS、エクスプローラ
- 新規フォルダは
Ctrl + Shift + N
- 新規テキストは 自作ツール
- ウィンドウサイズを変えたいときにマウスを使わなきゃでイラつく
- AutoHotKey で既定サイズはカバーしているが、まだ不自由
F2
キーの割当てを右手親指にしたのは個人的にナイスアイデア- リネームによく使う
- リモートデスクトップで US キーボードと認識されないため、アンダースコアが入力できない
- フォールバックで対処(後述)
Chrome / IE
Outlook
- メール本文を書くのは快適
- メールを読んで処理するのには向かない
- 受信トレイ内でのショートカット割当はできるみたい
- ペイン移動やフォルダ切替がキーボードでできないっぽい
- スケジュール操作はやはりマウス想定
- 便利機能を知らずに使いこなせてないだけかも
Excel
- Excelで矢印キーを使ってShiftを押しながら範囲選択、をよくやる
Ctrl + Home
、Ctrl + Shift + End
、範囲選択 + Ctrl + D/R
をよくやる- 数式入力してから参照セルの選択、に矢印キーをよく使う
- 数字打つのつらい(上述)
- 右手親指
F2
キーはここでも活躍 - フルキーボードの方が圧倒的に速い
PowerPoint
- マウス操作が多い…
- オブジェクト移動の矯正に
Shift + ドラッグ
、コピーにCtrl + ドラッグ
をよくやる - もっと研究したら快適になるかも
- ただし専用レイヤーだけは避けたい
Photoshop
- 上部ツールバーでの編集確定にテンキーの Enter をよく使う
KC_KP_ENTER
- 1段階戻る
Ctrl + Alt + Z
Cmder
- Mac と似た操作ができて快適
control + B
とかcontrol + P
とか
- 単に Cmder がよくできているだけの可能性
他のメンバが操作できない問題(フォールバック)
コミュニケーションがメインの仕事みたいなものなので、他人のPCをいじることはよくあります。 ErgoDox の設定内容を知るのは自分だけなので、他の誰も操作できるわけがありません。 なので、ディスプレイの下にフルキーボードを設置する という哀しい対処により問題を解消しました。 ごくまれに ErgoDox が反応しないときや、とっさに特定のキーを押したいときにも役立ちます。
自分にとっての最適解: ErgoDox + フルキーボード 😇